My Stuff 平成十八年 長月 ■2006/07 某日 7月に入ってしばらくしたある夜、パソコンを使っていたらハードディスクから「カツカツ」という音が鳴り出して、その後硬直。以降は起動不能に陥った。ハードディスクは物理的に破壊。データは全滅。ハードディスクを交換すれば、本体の使用は可能だろう。ただし、そのパソコン自体、購入が2000年7月か8月だから、丸6年経過するものだった。なので買い替えを決意する。 職場であたったところ、壊れたパソコン本体、モニター等一式はすぐに貰い手が決まる。箱、付属品まとめて持って行ってもらう。データが全て消し飛んでいるので、データ写し換えの手間がなく、楽といえば楽。ただ、壊れているとはいえプライベートなデータが入っていたハードディスクは取り外す。どう処分しよう。容易には分解できない鉄の塊だ。海にでも沈めてこようか。防波堤の先端まで行って、えい、って。想いを込めて石を投げるように。 ■2006/08 某日 月が改まってようやく新しいパソコンを購入する。選んだ基準は難しいものではないが、シンプルなものを選ぶ。6年前の機種からの更新なので、現在の機種ならどれをとっても機能的な不足はない。以前と似たようなタイプのデスクトップパソコンとする。 最近のパソコンにはもう、電話回線を差し込む端子が付いていないようだ。となると、そのまま持って帰っても、自宅ではインターネットは使用できない。かといって、電話回線を接続するための周辺機器を購入するのも馬鹿らしい。そろそろADSLにしますか…と、思いつつ、そのまま盆休みに突入。今年は帰省したのだが、使い慣れているインターネットが使えないと飛行機やらなんやら、探したり予約するのが結構面倒だ。 そして、盆休みが明けてすぐ、荷物をまとめて東京へ向かう。仕事の絡みで、来月末までの一月、東京で生活しながらちょっとお勉強してくることになる。 ■2006/09 某日 東京ドームの何倍、に似ているが、山手線の内側、という表現も、ある土地の面積などを比較するのによく用いられる単位だ。ただ、その内側を横断する形で神田から秋葉原、神保町、市ヶ谷、九段、新宿とあちこち寄り道しながら歩いても、半日とかかる訳ではないから大した広さではない。でも、実際より広く見える。都市の中での距離感覚の錯覚に対しては、自分も大分免疫がついてきた。密度の高い空間の中では、距離や面積は実際よりも長く、広く感じてしまうものだ。実際に、山手線内側の密度、は、物凄く高い。ここが金属だとしたら、自分の生まれ育った所なんて空気だ。 とかなんとか言いつつ、1ヶ月も暮らすとかなり慣れてくる。そうして慣れてきて、ようやく東京も朝晩涼しくなってきたなぁ、という頃に、用件が終わって戻ってくる。こちらはもう半袖では寒いくらいだ。今年の夏はハードだった。けれど、もうすっかり秋。この夏になど何事もなかったかのように、秋の訪れ。 そう。東京で好きだった景色。夕暮れの刻、あの高層ビル群、ごそっとした街並みが、徐々に夜景へと変わってゆくところ。電車の中でそんな景色を車窓に流しながらほえーっと眺めているのが結構気に入っていた。 9月末に帰宅。ADSL環境も整い、パソコン周りの整理もようやく終わる。今回は書き溜めたデータ、デジカメから移していたデータ、携帯から移していたデータ、メールやらその他保存していた様々なものが、いや本当にきれいさっぱり消えてしまった。まぁ、サーバー上のここのデータはとりあえず無事である。 さて、これからどうしよう。 |